
UHDに転職して2か月 ─ 初上流工程で学んだこと

目次
1. はじめに
記事の目的
2025年8月1日にUHDへ入社し、同日から案件に参画しました。
要件定義や基本設計は未経験でしたが、そのような上流工程に関わる機会をいただいています。
この2か月では、主に以下の業務を経験しました。
- 画面設計書の作成
- データフロー図の作成
- ER図の作成
いずれも初めての取り組みで、手探りの中で学びを重ねながら進めてきたものです。
本記事では、これらの経験を振り返りながら以下を整理していきます。
- 直面した困難
- そこから得られた気づきや成長
あわせて、これからエンジニアを目指す方や、上流工程に初めて挑戦する方にとっても参考になれば幸いです。
入社前の技術レベルや経験
UHDに入社する以前は、上流工程や開発工程の経験はありませんでした。
前職では、社内システムの運用・保守案件に約1年間参画し、主に JavaScript(jQuery) を用いた業務を担当していました。
実務経験は限られていたものの、併せて自己学習として以下のフロントエンド技術を約1年間継続して学習していました。
- TypeScript
- React
- Next.js
そのため、基礎的なプログラミングスキルやモダンなフロントエンド技術への理解はある程度ありましたが、要件定義や設計といった上流工程については全くの未経験という状況でした。
2. 初めての上流工程に参画して
どんな業務に関わったか
案件に参画してからは、上流工程の一部としてドキュメント作成を中心に取り組みました。具体的には以下の業務です。
-
画面設計書の作成
各画面に必要な要素や遷移を整理し、仕様としてまとめる作業を担当しました。 -
データフロー図の作成
システム内でどのようにデータが流れるのかを可視化し、処理の全体像を理解するための図を作成しました。 -
ER図の作成
データベース設計の基礎となるテーブルやリレーションを整理し、図に落とし込みました。
これらはいずれも初めての取り組みでしたが、レビューを受けながら修正を重ねました。
困難だったこと・戸惑い
上流工程に参画するのは初めてだったため、さまざまな場面で戸惑いがありました。特に印象に残っているのは次のような点です。
-
業務知識や用語の理解不足
案件特有の専門用語や業務フローに触れるのは初めてで、最初は会話についていくだけでも苦労しました。
知らない言葉が出てきたときはその場で理解できず、議事録を読み返して一つずつ確認したり、ChatGPTで調べたりして補う必要がありました。 -
ドキュメント作成の難しさ
設計書を作成する際には、自分の理解不足がそのまま反映されてしまいました。
特に出力項目の設計では、内部DBにある情報なのか外部APIから取得するデータなのかを正しく判断できずに悩む場面が多くありました。さらに、外部APIを利用する場合に「どのAPIから取得するのか」をうまく記載できず、手戻りが発生することもありました。 -
関係者が多い中での情報整理
複数の会社が関わる体制の中では、情報が自分に届くまでに段階を経るため、レスポンスが遅くなることがありました。
また、本来確認したかった内容と異なる回答が返ってきてしまい、同じ質問を改めて投げ直さざるを得ない場面も少なくありませんでした。
こうした経験を通じて、作業を進めるうえでの難しさや、自分の未熟さを強く意識させられることが多くありました。
社内でのサポート
未経験で上流工程に参画する中で、多くの場面で社内メンバーに助けられました。
-
レビューの機会
作成した画面設計書やER図などは、上長からのレビューに加え、メンバー同士で相互に確認し合う場もありました。
都度指摘を受けることで、自分の理解不足や視点の抜けを明確にできました。 -
相談のしやすさ
不明点が出た際には、チャットを通じて気軽に質問することができました。
曖昧な状態で進めるのではなく、早い段階で「この認識で合っていますか?」と確認できたことは、大きな助けになりました。 -
情報共有の場
関係者が多い案件の中で情報が錯綜しがちでしたが、社内で認識合わせのミーティングが行われていました。
その場で背景を補足してもらうことで、自分の理解を整理しやすくなり、安心して作業を進められました。
こうしたサポートのおかげで、一人では乗り越えられなかった課題にも向き合うことができ、未経験ながら少しずつ業務に慣れていけたと感じています。
3. この2か月で得た学び
業務を進める中で感じたのは、技術スキルと同じくらい、協力して進めるための姿勢が大切だということ でした。
-
認識合わせの習慣
自分の理解が正しいかどうかをその都度確認することが欠かせませんでした。特に「この認識で合っていますか?」と一言添えるだけで、議論の方向性が大きく変わることを実感しました。 -
報連相の工夫
「○○をしました」ではなく「○○を○日までに完了予定です」と期日とセットで伝えるように意識しました。
こうすることで、上長が進捗や負荷を把握しやすくなり、タスクの管理がスムーズになりました。その結果、作業が途切れる時間を減らし、次に取り組むべきことを明確にできました。また、タスクを始める前に「これから○○をやります」と共有することで、メンバー同士の作業が重複するのを防ぐことができました。小さな工夫ではありますが、チーム全体の効率を上げることにつながったと感じています。
-
情報整理
関係者が多い案件では、やり取りの中で情報が錯綜しやすく、同じ質問を繰り返すこともありました。メモや議事録を見直し、自分なりに情報を構造化して整理することで、理解が深まりスムーズに動けるようになりました。 -
積極性
受け身でいると必要な情報が得られないことも多く、自ら起票したり、必要に応じてミーティングの場で議題に挙げることが重要でした。こうした積極的な姿勢が、課題解決につながることを学びました。
これらを意識することで、未経験であっても少しずつ業務に貢献できるようになったと感じています。
技術を学ぶことはもちろん大切ですが、それを活かすためには周囲と協力して進める力も欠かせないと強く感じました。
4. まとめ
UHDに入社してからの2か月間は、初めての上流工程に携わり、戸惑いと学びの連続でした。
これまでの振り返りとしては、以下の点が大きな学びとなりました。
- 認識が曖昧なまま進めず、その都度確認する姿勢の大切さを実感した
- 報連相を期日とセットで行い、タスクの重複や抜けを防ぐ工夫を身につけた
- 情報を整理し直すことで理解を深め、質問ややり取りの精度を高められるようになった
- 受け身にならず、自ら起票や発言をすることで前進できることを学んだ
今後の目標としては、次のように考えています。
- 設計工程に携わりつつ、フロントエンドを優先的に伸ばし、バックエンドにも挑戦していく
- システム全体を理解し、一人で設計から開発までを担えるエンジニアへ成長する
- 得た知識や経験を周囲に還元し、サポートできる存在へ成長していく
この2か月で得た学びを土台に、引き続き日々の業務の中で試行錯誤を重ねながら成長していきたいと考えています。
まだまだ理解が追いつかない部分や課題は多いですが、一つひとつの経験を確実に積み重ねて、次のステップにつなげていきたいと思います。

澁谷 悠真
エンジニア
初めまして、澁谷と申します。 2025年8月からUHDで働き始め、現在は案件メンバーとして主に設計フェーズを担当し、上流工程に関わっています。